日本の民話 第225話 愛犬の神通力



    (出典 www.min-petlife.com)


    むかしむかし、藤原道長(ふじわらみちなが)という人が、京の都にお寺を建てました。
     道長は白い犬を飼っており、散歩の時はいつもこの犬を連れ歩くほど可愛がっていました。

     ある日の事、道長は自分が建てたお寺の門をくぐって、お堂へお参りに行こうとすると、連れている愛犬が急に行く手をふさいで、
      ワンワン! ワンワン!
    と、何度も吠えたてるのです。
    「これ、どうしたんじゃ?」
     道長は立ち止まって言いましたが、特に変わった様子もないなので、また歩き出そうとしました。
     すると今度は、愛犬が道長の衣のすそを口にくわえて、強くその場に引きとめるのです。
     愛犬がこんな事をするのは、初めての事です。
    (これは、何か異変を伝えようとしているのか?)
     道長はそう思うと、その場から一歩も動かず、お供の者に持ってこさせたいすに腰をおろしました。
     そして知り合いの占い師を呼び寄せると、愛犬の行動を話しました。
     すると占い師は、愛犬の様子とお寺の門をじっと見つめて言いました。
    「危ないところでした。
     この寺の門には、あなたをよく思っていない者が呪いの仕掛けております。
     あなたがそこを通ると、あなたに悪い事がおこります」
     そして占い師は、道長が通ろうとしていた門の下の土を掘り起こしました。
     すると土の中から、黄色い紙のこよりで二つに合わせた土器が出てきて、その土器の中に呪いの呪文が書かれた紙が入っていたのです。
    「さて、この呪いを仕掛けた者は・・・」
     占い師は、ふところから取り出した紙を鳥の形にちぎると、なにやら呪文を唱えながら空へむかって投げました。
     すると不思議な事に鳥の形の紙切れは、たちまち一羽のシラサギになって南へ飛んで行きました。
     それを指差して、占い師が言いました。
    「それ、あのシラサギを追うのです。あのシラサギが落ちたところに、この呪いを仕掛けた者がおります」
     占い師が言うので、道長のお供の者たちがシラサギの後を追いかけました。
     紙のシラサギはしばらく飛んで、ある町の小さなお堂の屋根の上に落ちました。
     お供の者たちがお堂に踏み込むと、中には年を取った一人の坊さんがいました。
     そしてお供の者たちに問い詰められた坊さんは、道長にうらみを持つ者に頼まれて、呪いの仕掛けをした事を白状したのです。
     お供の者たちの報告を聞いた道長に、占い師が言いました。
    「あなたは、よい犬をお持ちだ。
     この犬は小さいながらも、神通力を持っております。
     その神通力で呪いの仕掛けに気づき、あなたの足を止めさせたのです」
     それから道長は、愛犬の白い犬をますます可愛がる様になったそうです。
        おしまい








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