2019年10月


    日本のふしぎな話 第22話 八人浦島物語



    (出典 dvrs04bx77b2x.cloudfront.net)


     むかしむかし、黒部谷(くろべだに)の山里に、とても碁(ご)のすきな八人の男がいて、毎日ひまさえあればパチリパチリと、碁石(ごいし)を打っては楽しんでいました。
     ある日のこと、いつものように碁をしていると、一人の老人がやってきて、
    「わしも碁がすきでな。一つ打たせてはくださらないか?」
    と、頼んだので、
    「ああ、いいですよ」
    と、仲間に入れると、これがなかなかの腕前で、一番強いといわれる男とやっても、まったくひけをとりません。
     老人はそれから毎日くるようになり、みんなと碁を楽しんでいました。
     一年ほどたったころ、八人の男たちは老人の家にまねかれました。
     老人の案内で谷をすぎ、崖(がけ)や淵(ふち)を渡っていくと大滝(おおだき)の前に出ました。
    「この滝の中に隠れ道がある。わしに続いて滝をくぐってくだされ」
     老人がこういってヒラリと滝をくぐったので、村人たちも続いてくぐり抜けると、岩の洞穴(どうくつ)がありました。
     その中を進んでいくと、りっぱな黒門(くろもん)に囲まれたご殿(てん)が見えました。
     それが老人の家で、男たちは人びとに出迎えられて奥座敷(おくざしき)に通されると、たいへんなごちそうのもてなしを受け、そのあと碁をして遊びました。
     夜は夜で、絵のように美しい娘たちが三味線(しゃみせん)、胡弓(こきゅう)、尺八(しゃくはち)を伴奏(ばんそう)にしておどり、天にものぼる心地です。
     そのような日を過ごして二日後、村人たちは家に帰ることにしました。
     老人は、名残りをおしみ、
    「それでは、世にもめずらしいごちそうをさし上げましょう」
    と、いって、頭と顔が人間で、胴がタイのような人魚の料理を出しました。
     気味悪く思った村人たちは、それを食べるふりをして紙につつみ、もときた道をたどって滝の外に出ると、紙づつみの魚を川にすてました。
     さて村に帰ると、たった二日のはずが、なんと二年もの月日がたっていたのです。
     ところで、八人の中でただ一人、紙づつみを持ち帰った男がいました。
     その家の娘がそれと知らずに紙づつみの魚を食べたところ、何年たっても若わかしく、なんと三百歳まで長生きしたという事です。
     それはきっと、不老不死の薬と言われる、人魚の肉を食べたためでしょう。
     それからあの老人は、二度と村には姿を見せませんでした。
       おしまい








    (出典 sarattosokuhou.com)



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