2020年05月


    日本の民話 第263話 家宝の皿



    (出典 www.sushi-muramatsu.co.jp)


    むかしむかし、大阪に、ある大金持ちがいました。
     この大金持ちの屋敷(やしき)には、先祖代々の宝として一枚の皿が伝えられています。
     この皿は青磁(せいじ)といって、青みがかったみどり色の、とても珍しい物でした。
      家の主はこの皿をなによりの自慢にし、桐(きり)の箱におさめてふくさで包んで、それはそれは大切にしています。

     ある時の事、この大金持のだんなは友だちを二、三人つれて、大阪でも有名な料理屋へ行きました。
    「さあ、食ってくれ。たんと食ってくれ」
     山の様な料理が目の前にならべられましたが、その出された皿の中に、自分が宝としている青磁の皿とそっくりの皿がありました。
     だんなはその皿を手にとって、つくづくとながめていましたが、
    (なんと不思議な。わしの物と少しもかわらんではないか)
     一緒にいた友だちもなかなかの目利きで、次々とその皿を手にとっては、
    「いやあ、まことに見事なものよ」
    「これは天下に二つとない、立派な皿じゃ」
    などと、ほめたのです。
    「・・・・・・」
     その様子をだまって見ていただんなは、料理屋の主人を呼びました。
    「主人、この皿をぜひゆずってもらいたい」
     これを聞いた料理屋の主人は、ビックリです。
    「そ、それだけは。この皿は大切なお客さまがいらした時だけ、もちいております家宝の皿ゆえ、なにとぞお許しくださいませ」
     それを聞くと、金持ちのだんなは、
    「それならなおのこと、ゆずってもらいたい。三十両(さんじゅうりょう→約二百十万円)で買い受けましょう」
     金持ちのだんなは大判三枚を放り出すと、その皿を手に取って粉々に打ちくだいてしまったのです。
    「ああっ・・・」
     店の主人は、くだけた皿を見つめていましたが、やがて座を立っていってしまいました。
     このなりゆきを見ていた友人たちが、
    「どうしてまた、そのようなもったいない事を」
    と、たずねると、大金持のだんなは、
    「わしの持っておる青磁の皿は家の宝。世間にそれと同じ物が二つあっては、家の名がすたるわ」
    と、答えたのです。
     その夜の事、いつもの様にだんなは青磁の皿をながめて楽しもうと、桐箱のふたをしずかに開けました。
    「あーっ!」
     叫ぶと一緒に、その場にのけぞるように倒れました。
     なんとその中にあった青磁の皿は、粉々に打ちくだかれているではありませんか。
     しかもかけらの下には、大判が三枚、ちゃんと入っていたという事です。
       おしまい








    (出典 nyarukonews.com)



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