2020年06月


    日本の民話 第293話 雨乞い



    (出典 jarp.or.jp)


    むかしむかし、ある村での事です。
     無事に田植えを終えたお百姓さんたちは、ほっとしながら天気の良い空を見上げました。
    「やれやれ、田植えがようやく終わったわ。これで、今年も豊作じゃろう」
     この村ではとてもよく雨が降り、近くには三つも池があるので、どの田んぼもいつも大豊作でした。
     しかしどうした事か、今年は雨が全く降らず、田んぼは地割れがして、せっかく植えた苗が枯れはじめてきました。
    「困ったのう。こんな事は、初めてじゃ。もうそろそろ、雨が降ってほしいが」
     しかし日照りはいつまでも続き、三つあった池も底が見えてきました。
    「このままでは、大変なことになるぞ。死人が出るかもしれん」
    「せめて年貢(ねんぐ)が、少しでも少なくなってくれれば」
     村人たちがそんな事を相談していると、何と反対に年貢米を増やすようにとおふれが出たのです。
     藩の財政が苦しくなってきたので、力の弱い農民にしわよせが来たのです。
     日照り続きで自分たちの食べるお米もとれないのに、年貢米を増やされてはどうしようもありません。
     そこで村人たちは年貢を減らしてもらえるように、代官へ訴えました。
    「お代官さま、お願いでございます。どうか年貢を、減らしてもらえないでしょうか?
      お代官さまも知っての通り、このところ雨が一滴も降らず、苗が枯れ始めて来ました。
     このままでは年貢どころか、一粒の米もとれません。
     どうか、どうか年貢をお減らしください」
      村人たちは深々と頭を下げましたが、でも代官は首を横に振ります。
    「ならぬ。年貢は申しつけた通りだ」
    「しかし、雨が降らなければ米は一粒も」
    「では、雨が降るように雨ごいをしろ」
    「雨ごい?」
     村人たちは初めて聞く言葉に、みんな首をかしげました。
    「あの、お代官さま。雨ごいとは、何でございましょうか?」
     この村では日照りに困った事がなかったので、みんな雨ごいを知らなかったのです。
    「なんだ?
     お前たちは、雨ごいを知らぬのか?
     雨ごいとは、雨が降るように神さまにお願いすることだ。
     ほかの村では、雨が降らなくなると雨ごいをしているぞ」
    「はあ」
     それを聞いた村人たちは、さっそく村の神社へ行って雨ごいをしました。
     これでもし雨が降らなければ、村人みんなは飢え死にです。
     村人たちは鐘や太鼓をならして、何度も何度もお願いしました。
    「神さま、雨を降らせて下さい。雨を降らせて下さい」
     すると祈りが天に通じたのか、やがて黒雲が出てきて、念願の雨が降ってきたのです。
    「よかった、よかった」
    「これでおれたちは、死ななくてもすむぞ」
     みんなは雨の降るなら、抱き合って喜びました。

     それからは村人たちは雨が降らなくなると、神社へ集まって雨ごいをしたそうです。
       おしまい








    (出典 mama-kirei.jp)



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