2020年09月


    日本の民話 第385話 乙姫さまのくれたネコ



    (出典 i.ytimg.com)


     むかしむかし、あるところに、花売りのおじいさんがいました。
     とても心のやさしいおじいさんで、花が売れ残ると海辺に行き、
    「乙姫(おとひめ)さま、売れ残り物ですまんが、この花をもらってください」
    と、言っては、花を海に投げていました。

     ある晩の事、かわいいネコを抱いた女の人がやってきて、花売りのおじいさんに言いました。
    「わたしは、乙姫さまの使いの者です。このネコは、おじいさんが花をくれたお礼です。このネコに毎日、お茶わん一杯のご飯をやってかわいがってください。そうすればきっと、ネコが小判をうみます」
     花売りのおじいさんは喜んで、次の日から言われた通りにご飯を一杯だけ食べさせると、本当にネコが小判をチャリンチャリンとうみました。
    (なんて、ありがたいネコだ)
     花売りのおじいさんは、たちまちお金持ちになりました。

      さて、その事を知った、隣の欲張りおじいさんは、
    「おい、わしにもそのネコをかしてくれ」
    と、言って、いやがるネコをむりやり自分の家につれていきました。
     それでも、やさしい花売りのおじいさんは、
    「いいかい、ご飯は一日にお茶わん一杯だけ。それ以上は、食わせたらいかんぞ」
    と、教えてやりました。
     ところが、欲張りおじいさんは、
    (うまい事を言うて、わしの方が金持ちになるのが気に入らんのじゃろ。ご飯をたくさん食わせれば、それだけたくさんの小判をうむはず。わしはすぐに大金持ちじゃ)
    と、思い、どんどんご飯を食べさせました。
     するとネコは小判を一枚もうまずに、お腹をこわして死んでしまいました。
    「なんじゃ、このネコは。ご飯ばかり食いおって!」
     欲張りおじいさんはすっかり腹を立てて、ネコを庭に捨ててしまいました。
    (なんて、なんてひどいことを・・・)
     花売りのおじいさんはネコを自分の家の庭にうめると、その上に木を一本植えてやりました。
     すると不思議な事に木はグングンとのびて、あっという間に金色の花をさかせたのです。
    (なんてきれいな花だ)
     花売りのおじいさんは、この花を大切に育てました。

     ある朝、花売りのおじいさんが目を覚ますと、庭の方からチャリンチャリンと小判のふれ合うような音がします。
    (はて? なんの音やら?)
     花売りのおじいさんが庭へ出てみると、なんと大きな小判が枝いっぱいになっていて、チャリンチャリンと風にゆれているのです。
     花売りのおじいさんはもう大喜びで、その小判をかごいっぱいに取りました。
     この小判のおかげで、花売りのおじいさんは死ぬまで幸せに暮らしたという事です。
        おしまい








    (出典 img.topics.smt.news.goo.ne.jp)



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