(出典 www.fukushishimbun.co.jp)



1 和三盆 ★ :2021/01/15(金) 08:18:53.06

2021年01月15日 07時04分
新型コロナの影響で生活が苦しくなり、住まいを失った人たちは、厳しい寒さの中、どのように過ごしているのだろうか−。困窮者支援を続ける社会福祉士の根本真紀さん(41)=埼玉県川口市=らと10日未明、新宿駅周辺を見て回った。

 「寒すぎて外で寝られない。だから朝まで歩く」
 終電間際のJR新宿駅。東口と西口をつなぐ通路を歩いていた二十代の男性は、こう漏らした。ニット帽にジャケット姿で、手には大きな手提げかばん。家族との関係が悪く、約二年前に家を出て、野宿などを続けている。
 今回、駅周辺を見て回ったのは、根本さんを含め、困窮者支援の問題に関心がある会社員や公務員ら有志八人。午前一時から四時にかけて野宿者らを目視で数えた。
 住まいがなければ、野宿などをせざるをえない。夜間に調査したのは、昼間に比べて、より実態に近い人数を把握できると考えたためだ。
 その結果、野宿や徘徊(はいかい)をしていたのは約二百十人。都の調査では昨年一月、新宿区内で路上生活者が百六人、八月の調査で九十六人確認された。いずれも昼の調査。昼と夜などの違いがあるので単純に比べられないが、今回数えた人数は約二倍に相当する。
 昼間は混雑する西口の風景は深夜、静寂に包まれる。タクシー乗り場の近く、コンクリートの壁沿いや階段の隅に、段ボールを敷布団代わりにして寝る人や、寝袋に入って体を丸める人たちがいた。その数は約八十人。
 野宿生活に慣れないのか、座布団代わりの新聞紙に座り、うとうとする人や、寝入ってしまうのが怖いのだろうか、立ったまま壁にもたれ掛かる女性も。
 都は昨年十二月から、住まいを失った延べ約三百人にビジネスホテルを提供している。新宿区によると、区窓口からの利用者は八日時点で六十五人。
 こうした施策などによって新宿駅周辺の野宿者の増加に一定の歯止めが掛かっているのか、それとも増え続けているのか…。
 路上生活者の支援政策などを研究する市民団体「ARCH(アーチ)」の河西奈緒共同代表は、約二百十人という人数について「厳しい寒さの中を野宿するのは大変なことで、命の危険もある。これだけの人が確認されたのは衝撃だ」と話す。

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